2012年9月アーカイブ

ストレージOS その2

前回の記事中のデータではFreeNASのSequential Write性能が悪くなんでだろうと思っていました。
FreeNASはRAID 5(実際はRAID Z)で、Open FilerもRAID 5を使用していました。

様子をみると、ディスクアクセス時に極端にロードアベレージが上がっているようです。
そこで、仮想マシンをスケールアップさせ、様子を見てみることにしました。

結果

検証環境の設定は前回と同様です。(グラフの表示の仕方は若干異なるので注意してください。)
iscsi_seq_scaleup.png

iscsi_rand_scaleup.png

FreeNASに関してはメモリとCPUをスケールアップさせていくと、Write性能が改善していくことがわかります。
恐らく、パリティの計算で遅延が生じていたのでしょう。一方で、Open Filerは特に変化がありません。

Randomの性能は相変わらずOpen Filerは低いようです。設定や構成上の問題があるのかもしれません。
性能面といい、ZFSに対する期待から、使うとしたらFeeNASになりそうです。

ストレージOS その1

仕事では少しVMware vSphereとかSANストレージを触ることがありますが、
自宅にもいつかはそういった環境を作ってみたいなって思ってます。(何を載せようか)
プライベートクラウド?を目標にまずはストレージシステムの構築に向け、ちょっと調べてみました。

仕事ではストレージとしてData ONTAPを少々、SVCを少々でどっちもまともに使いこなせてるわけではありませんが、
専用のOSの方が操作が簡素化されている点、最初からそれ用途にチューニングされていることが期待できる点が
いいかなって思います。

Hypervisorに対して共有ディスクを見せる方法としては、NFSやiSCSI、Fibre Channelがありますが、
自宅で実装するとして、Fibre Channelは大変そうです。

一般的にはファイルベースのNFSより、ブロックベースのiSCSIの方が早いと言われていますので、
今回はiSCSIのベンチマークを見ていきたいと思います。結構変な構成なので、本当に参考になるのか不明ですが。

比較対象

  • FreeNAS 8.04
  • OpenFiler ESA 2.99

検証環境

iSCSIイニシエータ
Windows 7に搭載されているソフトウェアイニシエータを使用する。
Intel Core i5-750、12GB MEM、NICは1Gbを1つ

iSCSIターゲット
比較対象で挙げたOSを利用する。
1 vCPU、1GB MEM、NICは1Gbを1つ、それぞれ100GBのディスク3本でRAID 5を構成。
※ただし、仮想マシンとして動作させている。(iSCSIイニシエータ用のマシン上でVMware Serverにて動作させる)

結果

iscsi_seq_bench.png

iscsi_rand_bench.png

凄くばらばらな感じ。SequentialのReadではFreeNASの方がよいが、WriteはOpen Filerの方がよい。
Random Read、WriteではFreeNASが大きく勝っている。

仮想環境のシステムを載せるとしたら、IOPSの高いFreeNASの方がよさそうにみえる。
ただ、特にチューニングもしていないし、検証環境も特殊なので、もう少し調査が必要そう。